2月に開催された 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議) で、今年多くの注目を集めたのが環境問題です。 ここ最近はサステナビリティが話題にのぼっていましたが、気候変動がもたらす深刻かつ切迫した影響を詳述した米国政府の 最近のレポート(英語) により、一躍注目されるようになりました。
個人的に気候変動に取り組んでいる人は多くいますが、効果を持続させるためには、企業や組織や、政府・非営利団体など、あらゆる人が取り組むべきだとSalesforceは考えています。もちろん、その中には米国の雇用企業の99.7%を占める中堅・中小企業も含まれます。
ここでは、 現状の改善に向けて取り組むダボス会議の精神(英語)にのっとり、世界中の中堅・中小企業が気候変動に対処するためにはどうすればよいのか、6つの方法をご紹介します。
1. 気づきの文化を構築する
私たち一人ひとりが環境に及ぼす影響について、社員の気付きを促すことが重要です。誰もがちょっとしたことでエコロジカルフットプリント(私たち人間が自然環境に与えている負荷を、わかりやすく伝える指標)を縮小することができますし、サステナビリティを文化の一部に組み込むことで、オフィス内でも外でもそれが行動の基準となります。手始めとして、環境問題に関心の高い人を集め、組織内にサステナビリティチームを設置しましょう(詳しくは、Salesforceの社員のコミュニティEarthforceからの 5つのクイックヒント(英語)をご確認ください)。ポジティブなインパクトを与え、気候変動に対処する手段として、Salesforceが無料で提供しているオンライン学習ツールTrailheadで、Strategies for Positive Impact バッジを獲得する方法もあります。
2. 無駄を見直す
今日、ゴミや副産物が大きな問題になっています。 すべての無駄をなくすことは現実的ではありませんが、ゴミの量を減らす方法を考えてみましょう。紙の資料をなくしたり、オフィスで炭酸飲料を提供する習慣を抑制したり、テイクアウト容器を大量に使わないようにするなど、いろいろあります。 会議のたびに ボトル入りの飲料水を用意するのをやめる(英語)ことは簡単に実行できます。会社全体で使い捨てペットボトルの使用を禁止することを考えてもいいかもしれません。無駄を省くことで、購入と廃棄に伴うコストを削減できるため、ビジネスの観点からもプラスになります。 また、削減と同時にリサイクルも考慮すれば、シンプルな手順で大きな効果があがります。企業が古い製品に新たな生命を吹き込むこと(英語)ができればとても素晴らしいことです。
特に飛行機を使う出張は、環境に大きな影響をもたらします。ビデオ会議のテクノロジーはここ数年で大幅に改善されており、世界中の同僚とかつてないほど簡単につながるようになりました。次に出張の機会が生じたら、その出張が本当に必要か、仮想環境で業務を遂行できないかどうか検討してみましょう。路上を走る車の数が減れば、ガソリンや排出ガスも削減できます。バスの定期券や公共交通機関カードの支給を検討してみてください。それが不可能であれば、リモートワークを許可したり、相乗り通勤のインセンティブを用意するのも1つの方法です。オフィスに自転車ラックを設置するといったシンプルな取り組みも、正しい方向に進むステップといえます。
4. 環境意識の高いベンダーを選択する
よく言われることですが、何事も協力して取り組むことが重要です。中堅・中小企業が気候変動に立ち向かうためには、同じように取り組んでいるほかの企業や組織を見つけることです。自社のサプライチェーンを見てみましょう。プロバイダーはどの企業ですか?その企業と価値観は一致していますか?ケータリングやサプライ品の購入に地元のベンダーを利用することは、地域経済やほかの中堅・中小企業の支援につながるだけでなく、配送、ガソリン、製造、物流コストなどの節約にもなります。旬のものを食することもまた、持続可能性の低い生産方法を抑制することにつながります。
5. エネルギーを節約する
まわりに誰もいないのに電源がオンになっているコンピューターや周辺機器はありませんか?テクノロジーや周辺機器の使い方に注意すると、エネルギーを節約できるだけではありません。毎月の請求書が届いたときに、わずかですが節約できたことがわかるでしょう。スマートサーモスタットの導入も一つの方法です。離れた場所からサーモスタットを設定し、時間帯に合わせた温度スケジュールを作成できるようになるのです。 最後に、LED電球は従来の白熱灯と比較して少なくとも75%のエネルギーを節約できます(英語)。器具を交換する必要はなく 、電球を交換するだけで切り替えられます。
6. クラウドを使う
クラウドコンピューティングは今や現代企業の常識になりました。クラウドインフラは、グリーンITアプローチの2つの重要な要素であるエネルギー効率とリソース効率に対処できる点が優れています。 中堅・中小企業の業務に Salesforce Essentials のようなクラウドテクノロジーを利用することで、スペースを節約したり柔軟性が備わるだけでなく、ハードウェアや製造が削減され、それに伴う排出ガスも低減できます。 (ご参考:Salesforceはすべてのお客様に カーボンニュートラルなクラウドを提供しています。排出ガスの抑制・削減とともに、データセンターのサプライチェーン、つまりサーバーの製造、生産、データセンターで使用するエネルギーの分配、さらにSalesforceを個人デバイスで使用するお客様の影響などの中で排出ガスを相殺しているのです。)
こうしたアイデアのいくつかは、資金やリソースに限りがある多くの中堅・中小企業にとって荷が重いと感じるかもしれません。しかし、環境に配慮した事業運営は多額のお金がかかるとは限らず、むしろわずかでもコストを節約できる可能性があります。自社でこうした取り組みに着手する場合は、 グリーンチームが重要な理由に関する記事(英語)に目を通し、責任を果たしながら事業を拡大する上で Salesforce Essentials がいかに役立つかをご確認ください。
Salesforce Essentialsは、より多くの顧客の開拓、ビジネスの獲得、顧客満足度の維持を支援することで、企業の成長を加速させます。 中堅・中小企業向けCRMソリューションの詳細をぜひご確認ください。Twitterアカウント(@Essentials)でもさまざまな情報を発信していますのでよければフォローしてください。
本ブログは、米国で発表した「6 Ways Small Businesses Can Fight Climate Change」の抄訳版です。