みなさん、自動化と聞くと何を思い浮かべますか?目覚まし時計が毎朝決まった時間に起こしてくれる。単純なデータ入力の作業をPCが勝手に終わらせてくれる。ロボットが荷物をある地点へ時間通りに荷物を運んでくれ、配送完了の通知と興味がありそうなサービスをリコメンドしてくれる。このように日常のあらゆる場面に自動化が潜んでいて、その恩恵を皆さんは日々受けています。その裏側には、テクノロジーの進化と企業の多大な努力が隠れています。そこで今回の記事では、業務の自動化の進化、進化へ対応する方法、それを支援するSalesforce Flow(Salesforce フロー)の製品ビジョンについてお話しします。
Salesforce Flowは、Salesforce Platform上で人、プロセス、システムを連携させることで、従業員にとっては業務をより簡単に、お客様にとってはより魅力的なユーザー体験をを提供する自動化ソリューションです。
早速ですが、まずはこの製品ビジョンを動画で見てみましょう。
いかがでしたでしょうか。皆さんもお馴染みのSalesforceの自動化「フロービルダー」がSlack、Tableau、MuleSoftへ広がることで、データ変革に重要な4つのステップ、連携、分析、アクション、コラボレーション、これらすべてが自動化される未来を少しでも感じていただけたと思います。
ここからは、なぜこの製品が必要になったのか、どのような価値を皆様にもたらすのか、そして、どう活用することでビジネスを成長させるのかについて紐解いていきます。
あらゆる業界のあらゆる組織が作業の自動化と連携を実現できるツールとパートナーソリューションをご覧ください。
それでは、私たちがどのようにして今に至ったのか自動化の進化をみてましょう。
これまでを振り返ってみると、企業の従業員は、伝統的な回転式の卓上名刺ホルダー(ローロデックス)からスプレッドシートに至るまで、その時々のツールに合わせて仕事のスタイルを変える必要がありました。1999年のSalesforce創業当時、私たちのビジョンは顧客情報をクラウドに保存し、ワークフローを構築することで、手動でリードを追跡したり、取引先の情報を整理する必要をなくすことで、営業プロセスを合理化することでした。しかし、今現在、単なる営業プロセスの自動化ではなく、部門を横断したより複雑なビジネスワイドの業務が急増しています。さらに、ローコード技術の発展により自動化のコストが下がり、より多くのことができるようになった今、単なる業務自動化、プロセス自動化ではないプロセスの中心に人をおき、従業員と顧客全体の体験を自動化することが重要になってきました。
そもそもなぜ自動化が必要なのでしょうか。それは、お客様にあなたのサービスやブランドを好きになってもらうため、また、従業員に仕事を好きになってもらうためです。
実際、顧客の87%が、企業に対してシームレスなデジタルな体験の提供を期待しています。それができない企業は時代遅れの企業という烙印を押されてしまいます。どこでも仕事ができるようになった今、ビジネスリーダーの82%が、従業員が情報にアクセスできるようにして、複雑な作業を排除し、生産性とエンゲージメントを高められるようにする方法を求めています。その結果、IT部門のリーダーの95%が、自動化を優先課題として捉えています。
しかし、その結果、ますますIT部門への負担は大きくなってきています。全てに対応することは不可能になり、どこかでのプロジェクトでの取り組みに遅れが発生してきてしまいます。その結果、ステークホルダーの不満につながり、その不満を解消するために、無理をして作業をしてしまいます。そこで、オペレーションエクセレンス、すなわち現場の業務遂行レベルを引き上げることへ注力することが極めて重要になってきています。
日々負担が増大するIT部門の負担を減らし、組織全体で成長するためにどうすればいいでしょう。理想では、IT部門と現場の営業/サポートチームが協業する体制を作り上げることです。これを実現するには、IT部門以外にも使いやすいツールと業務アプリケーションのように事前に作られたソリューションを活用することが重要と言えるでしょう。そのために必要なことは、IT部門は再利用可能かつ様々な業務に合わせて可変性のあるコンポーザブルな要素の開発に人的、コスト的リソースを集中することです(個別のプロセス自動化、業務自動化にかかりきりになると、いつかパンクしてしまいます)。つまり、様々なデータのクラウド連携やカスタムアプリ開発などのITスキルが必要な開発は、IT部門以外の誰もが利用しやすいスケーラブル(拡張性のある)なコンポーネントとしてITチームがまず構築し、それらをビジネスチームが必要なタイミングで自分たちの業務に合わせて活用し、業務を効率化を達成するということです。しかし、この体制の実現には組織全体でセキュリティやガバナンス(企業統制)を担保して、一連のサイクルを回していくことが重要であり、ひいては、誰もが開発者になるというマインドセット(心構え)とテクノロジー基盤が求められます。
そこで、Salesforce Flowの出番になります。この記事の最初に動画でイメージいただけたように、Salesforce Flowは、Salesforce Platform上で人、プロセス、システムを連携させることで、従業員にとっては業務をより簡単に、お客様にとってはより魅力的なユーザー体験を提供する自動化ソリューションです。 つまり、皆さんはシステムやアプリから自動で収集されたデータ基づいて行動することで、従業員の業務を効率化することもできますし、大規模な開発作業を行わずとも、複雑なビジネスプロセスの処理ができるようになり時間を節約できるようになります。
Salesforce Flowには3つの特徴があります。
今回の動画の複雑なプロセスは全て、ドラッグ&ドロップの簡単なインターフェースで、コードではなくクリックベースで自動化されています。フローを使用して繰り返し行われる日常的なプロセスを自動化することで、実際に2022年3月時点でお客様の1090億時間もの労働時間を削減しました。フローは、900以上のワークフロー自動化テンプレートを業界ごとに分類し、AppExchangeを通じて提供しています。これらのテンプレートフローをそのまま使うだけでなく、ITチームが組織のニーズやツールに基づいて共通化し、再利用できる形で整理/拡張することで、ビジネスチームの素早くニーズに応えることができるのです。
Salesforce Flowでは、お客様のビジネスを成功に導くために複数の製品/機能を提供しています。
簡単に言うと、Salesforce Flowは、「人」を中心にデザインされた企業のための包括的な自動化ソリューションで、我々はPlatformに加え、新しくファミリーに加えたSlack、Tableau, MuleSoft製品群を横断することで、データの連携、分析、アクション、コラボレーションすべてを自動化していくことに注力しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。業務の自動化の進化、進化へ対応する方法、それを支援するSalesforce Flowの製品ビジョンによって、何かしら気づきや学びに繋がれば嬉しいです。ぜひ、社内の開発メンバーやビジネス部門に今回の学びや気づきをブログと共に共有して話し合ってみてください。
フローについて学びたい方は、TrailheadやサクセスナビやYoutubeのハンズオンを通して深く学んでみてください。
Flow Orchestrationはフローをお使いの組織では、一定数無料で活用可能です。ぜひ、こちらをもとに設定してみてください。
Flow in Slackは現在ベータ版ですが、Slackを活用している方は、無料でSlackにアプリをインストールしてSalesforceと連携することができます。以下からアプリをインストールしてこちらをもとに活用してみてください。
Slackアプリ「Salesforce for Slack」をインストールし、フローとSlackを繋げてみる
深田 紘平
株式会社セールスフォース・ジャパン
プロダクトマネージャー
プロダクトマネージャーとして日本のお客様の声となり、製品フィードバックを本社開発チームにタイムリーに届け、新製品のローンチと長期的な成功を支援する。Twitter(@fkohe1)でも製品技術やプロダクトマネジメントについて発信しているので繋がってみよう。