Leading Through Change - いま、私たちができること。-
この数ヶ月のうちにヘルスケア、IT、金融サービス企業の多くがコールセンターのスタッフをテレワーク化しました。また、小売企業は実店舗を休業してオンライン販売に注力しています。Salesforceはこうした企業をサポートし、この世界的な危機をともに乗り越えようと努めています。
そのためには、米国セールスフォース・ドットコム会長兼CEOマーク・ベニオフが3月半ばのメッセージで述べたように、今後も継続して高いレベルのパフォーマンス、可用性、セキュリティを提供することが重要です。この取り組みを統括する立場から、Salesforceの事業継続計画の最近の監査結果を簡単にご説明します。
Salesforceの組織は、今回のような難局に対応できる構造になっています。当社の事業継続計画(BCP)にも、そのことが反映されています。当社のインフラストラクチャアーキテクチャは、事業の可用性、レジリエンス、継続性を大規模に確保できるように設計されています。各オペレーションチームは、いつインシデントが発生しても対応できるように準備しています。
各チームは広く分散されており、Salesforceのクラウドベースプラットフォームは技術的な制限なくスケーリング可能であるため、お客様の利用量が増大しても、負荷をスムーズに分散できます。アーキテクチャの設計も災害対応を考慮したもので、必要時には別のリージョンにサイトを切り替えて迅速に復旧できるようになっています。
そのような利点に加え、数年前からは以下の取り組みも実施しています。
お客様の継続的な成長に対応できるように十分なキャパシティを確保する
機械学習とその他のAIを活用した先進的なキャパシティプランニングツールにより、どこにキャパシティが必要になるかを予測して、事前に対策をとる
したがって、現状においては、Salesforceサービスのオペレーションと提供の仕方を大きく変える必要はないと考えています。今後、お客様のビジネスニーズが変化した場合には、レジリエンスと可用性の高い水準を維持するためにアーキテクチャの見直しを行います。
これまでも、さまざまな地域に分散したチーム編成によって持続的なオペレーションを確保していましたが、最近、ベンダーやサードパーティサービスプロバイダーとの関係も含めた事業全体のオペレーションアプローチを見直し、従業員の健康状態を予測することが難しい状況においても確実にサービスの提供を続けられるよう体制を強化しました。
ビジネス機能ごとに必要不可欠なプロセスとチームを特定し、それぞれの緊急時対応計画を作成しました。この新しい計画では、各地の拠点ごとの代理要員配置計画も決め、各チームの第1、第2、第3連絡先を用意しました。
サイト信頼性エンジニアリングチームは、継続的要員配置計画の予行演習を先日実施しました。この訓練でシンガポールチームの業務を停止させたところ、数分以内に米国チームがサイト信頼性オペレーションを再開し、グローバルチームのレジリエンスを立証することができました。
多くのお客様から、現在の状況では技術変更をしばらく見送ってほしいというご要望をいただきました。これを受け、Summer '20リリースを延期することにいたしました。当初の日程では、Sandboxプレビューは2020年5月8日 (日本時間の 5 月 9 日) 、本番環境の順次ロールアウトは2020年5月15日(日本時間の 5 月 16 日)、6月5日(日本時間の 6 月 6 日)、6月12日(日本時間の 6 月 13 日)を予定していました。新しい Summer '20 リリーススケジュールは次のとおりです。
*日本の多くのお客様が利用いただいている AP インスタンスは第三リリース日 (7月19日) でのリリースとなります。
このたびの延期についてご質問がありましたら、Salesforceヘルプからサポートにお問い合わせください。
最後に、従業員や顧客に寄り添い、変化に対応するリーダーシップを示し続けている企業の皆様に拍手を送りたいと思います。Dell Commerce Servicesのバイスプレジデント、Stephen Brown氏もその1人です。同氏は先日、チームメンバーの健康と幸福が優先事項であることは今後も変わらないと語ってくれました。Dellは従業員に対し、ニューノーマル(新常態)への適応を会社としてサポートする姿勢を示しています。
「家族の様子を見る時間を確保できるよう、会議は5~10分早めに終わらせることを通達しています。また、ビデオを使った略式の定時出勤確認も推奨しています。チームをつねにサポートし、つながりを保って今を乗り越えたとき、私たちはさらに強くなっているでしょう」とBrown氏は語ります。
また、Google CloudのCIO、Paolo Juvara氏は、顧客が業務継続のためにこれまで以上にGoogle Cloudを必要としていると認識しています。そこで「サポートチームのメンバーは必要に応じてリモートで仕事ができるようにしました。これにより、自宅からも引き続きお客様を安全にサポートできます」と教えててくれました。
Salesforceの事業継続計画についてご興味がある方は、こちらのFAQをご覧いただくか、アカウントチームにお問い合わせいただくか、Trailblazer Communityでの会話にご参加ください。また、連載「Leading Through Change - いま、私たちができること。-」では、この難局を乗り越えるためのお客様の取り組みについて紹介しています。ブログニュースレターにご登録いただくと、記事の最新情報をご覧いただけます。
皆様の安全と健康をお祈りいたします。