前回のVol.2では、小規模企業における顧客情報管理の実情についてご紹介しました。そこから多くの経営者が、顧客情報の管理のために使用しているツールに不満を抱えていることが分かりました。顧客情報の入力から共有、分析までを効果的に実施可能なツールとして「CRM(Customer Relationship Management)システム」がありますが、小規模企業においては、その認知も進んでいないことが分かりました。今回は、CRMシステムが小規模企業にどのような効果をもたらすかご説明します。
売上拡大を導くCRMシステム。
認知率はわずか5%
小規模企業におけるCRMシステムの認知率は、詳しく知らない割合が95%にものぼるなど浸透には程遠いことが分かります。それに比例するように、導入済みもしくは導入を検討している割合も非常に低くなりました。
CRMシステムについての説明をした上でそれが必要な業務を尋ねたところ、特に必要性を感じないと回答した割合がもっとも高くなりました。しかし、選択肢はすべて多くの企業が最大の経営課題としている「売上拡大」に繋がるもの。つまり、CRMシステムが売上拡大に貢献するという重大性を、多くの経営者が認識していないという現状が見えてきます。
労働力不足を克服。
利益に繋がる顧客に絞った営業活動を
CRMシステムへの期待としては「新規顧客の獲得」「既存顧客との関係強化」「顧客満足度の向上」が票を集めました。実際にはどのような効果があるのでしょうか。
人材不足が深刻な小規模企業にとって、成果やクオリティを確保しつつ社員一人当たりの生産性を向上させることは至難のワザです。CRMシステムは従来手作業で行っていたデータ入力を自動化することで、本アンケートでも多くの人が不満を感じていた入力の手間から解放します。そしてそのデータを的確に管理・分析し、取引に繋がる可能性の高い新規見込み客を判別。本記事のVol.1で、顧客の獲得や維持のために訪問や電話での営業活動をしている割合が高いことをご紹介しましたが、CRMシステムがあればランダムな飛び込み営業をする必要もなくなり、売上拡大に繋がる可能性が高い顧客のためにリソースを割くことができます。
AI搭載CRMシステムへの期待は「特になし」が最多。
業務へのAI活用意識に課題。
日々の業務を強固にサポートしてくれるCRMシステムですが、活用プロセスにおいて特に重要なものの1つが分析です。貴重な顧客情報も、単に入力するだけではその価値を発揮できません。営業活動の履歴や商談の状況に基づき、最善のアクションを迅速に判断するためにあるべきなのです。その分析のフェーズにおいて有用であると注目されているのが、近年話題にもなっているAI(人工知能)です。データを自動で取得しながら状況に応じて瞬時に適した判断を下せるAIは、ビジネスにおいてこの上なく心強い味方になりえるのです。
AIを搭載したCRMシステムに期待することを本調査でも尋ねたところ、「特に期待する成果はない」が最多に。業務におけるAI活用への理解が進んでいないことが分かりました。
実は、総務省の調査で、自分の職場へのAI導入を好ましいと考えるか質問したところ日本の就労者は「好ましい」と「好ましくない」の「どちらにもあてはまらない」と回答した人が約半数にのぼりました(一方、米国では、「好ましい」「好ましいことではない」がほぼ二分した形でした)。日本においては、ビジネスへのAI導入がいまだ現実味を帯びておらず、具体的な活用がイメージできていないことが分かります。(参考:総務省 平成28年版「情報通信白書」)
しかし人口減少、労働力不足がこれから益々深刻になるなかで、さらに働き方改革を実現していくため、またビジネス競争を勝ち抜くためには、先んじて働き方を変えていく意識が重要です。
上記のような課題に応えるために誕生した「Salesforce Essentials」は、世界シェアNo.1のCRMプラットフォームをベースにして小規模企業向けに新たに作られたソリューションです。世界的なユニコーン企業も利用したそのプラットフォームを、1ユーザー当たり毎月3,000円から利用できます。多くの経営者が懸念するコスト面の不安も解消されるはず。まさに、日本を支える小規模企業がこれからのIT社会で売上を拡大し、成長するために不可欠な存在だと言えるでしょう。「Salesforce Essentials」の詳細はこちら。