経験豊富なSalesforceユーザーでも、Trailblazerコミュニティに加わったばかりの人でも、Salesforce認定資格に挑むとなれば多少なりとも緊張することでしょう。

合格するとしないとでは大違いですから、不安になるのも無理はありません。調査会社IDCの試算によると、2026年までにSalesforceを活用する職種で生み出される新規雇用は、930万件(英語)に上ります。Salesforceのスキルを証明する認定資格は、キャリア目標に近づくための道具でもあるのです。

だからと言って、心細くなる必要はありません。この記事では、自信をもって試験に臨むための攻略法を紹介します。メモをとって、いつでも見られるようにしておくといいですよ。

 

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その1 – 必要なスキルを把握する

Salesforce認定資格には、Salesforceでキャリアを切り拓こうとする人のための受験ガイドが用意されています。このガイドの、特に必要とされるスキルについて書かれた試験概要の部分をよく読んでください。

たとえば、認定アドミニストレーター資格の受験ガイドには、この試験で問われる7つのスキル領域と、それぞれの点数配分が記されています。

  1. 設定とセットアップ – 20%
  2. オブジェクトマネージャーとLightningアプリケーションビルダー – 20%
  3. セールス、マーケティング向けアプリの管理 – 12%
  4. サービス、サポート向けアプリの管理 – 11%
  5. 生産性向上とコラボレーション – 7%
  6. データとアナリティクスの管理 – 14%
  7. ワークフロー、プロセスの自動化 – 16%

必要なスキルを把握してから試験に臨めば、合格の可能性が高まります。

 

その2 – 自分に合った受験方法を選ぶ

いつ、どこで受験するかは自由に決められます。各地の試験センターに足を運んで受けるオンサイト試験でも、自分のパソコンで受けるオンライン試験でも、都合の良い方を選びましょう。

このとき自分が普段、どのように問題を解くタイプかを考えて選ぶことが大切です。試験センターには紙と鉛筆を持ち込めますが、オンライン試験では許可されていません。考えながら紙に何かを書くことが多いようなら、試験センターでの受験が合っているかもしれません。

“自分が普段、どのように問題を解くタイプかを考えて選ぶことが大切です。”

過去に良い結果を出せた試験の経験なども踏まえて、自分に合った受験方法を選んでください。試験の予約方法は、Salesforceの無料学習プラットフォームTrailheadヘルプ記事に詳しく書かれています。

 

その3 – 自分のペースで回答を始める

試験の開始時刻があらかじめ決められていると、否が応でも緊張してしまうものですが、Salesforce認定資格の試験なら心配は無用。試験開始のタイミングを自分で決められるからです。

もちろん時間制限はありますが、試験センターで受ける場合もオンラインで受ける場合も、席についてすぐに試験が始まるわけではありません。あなたが開始ボタンを押すことが、試験開始の合図になります。

落ち着いて、深呼吸をして、心の準備ができたら始めてください。

 

その4 – 語呂合わせなどの暗記法を使う

学生時代の試験勉強を思い出してください。歴史上の出来事や元素記号などを覚えるために、語呂合わせを使いませんでしたか?たくさんの情報を頭に詰め込むには、語呂合わせや図表などを使った暗記法が有効です。

いろいろ試して、自分に合った暗記法を見つけましょう。たとえばSalesforceエキスパートのCaitlin Nguyenは、こんな風に実行順序を歌にして覚えています。

Caitlin NguyenのTwitter投稿

ここで、Salesforce認定アドミニストレーター試験に向けての語呂合わせをひとつ紹介しておきます。
受験前に頭に入れておきたいのは、

  1. 検証(Validation)ルール
  2. 割り当て(Assignment)ルール
  3. 自動応答(Auto-response)ルール
  4. ワークフロー(Workflow)
  5. プロセスビルダー(Process Builder)
  6. エスカレーション(Escalation)ルール
  7. 積み上げ集計(Roll-up summary)

※現在の仕様では、5. エスカレーションルール→6. プロセスビルダーの順になります。

項目が、この順序で処理されるということです。これを暗記するには、頭文字と関連付けて、「Very Awesome Admins Work Pretty Efficiently, Right?」と覚えるといいでしょう。

“頭文字と関連付けて、「Very Awesome Admins Work Pretty Efficiently, Right?」と覚えるといいでしょう。”

 

その5 – 時間配分に気をつける

事前の試験勉強はもちろん大切ですが、それと同じぐらい大切なのは、試験中の時間の使い方です。

回答スピードは人それぞれですが、基本的な考え方を紹介しておきます。

2時間の試験で全60問を解く場合、1問にかけられる時間は最大2分です。制限時間内に全問を解くには、このペースを守らねばなりません。2分かけても解けない問題があるときは、いったん次の問題に進み、後で時間が余ったら戻るようにします。

 

その6 – わからなくても、何かしら答える

試験に臨むときには、すでにそれなりの準備をし、Salesforceに関する知識を身につけているはずです。わからない問題にぶつかった場合も、無回答で終わらせてはいけません。知識を駆使して答えを推測しましょう。

最初に思いついたことは、だいたい正しいと言います。あなたの直感を信じてみてもいいかもしれません。

 

その7 – 選択肢の記号に頼らない

さて、いよいよ試験も終盤です。わからない問題にも何とか見当をつけ、時間をかけすぎないよう注意しながら解答してきました。残り時間で不安が残る問題を見直そうとしたところ、選択肢の並びが変わっている!?びっくりするかもしれませんが、これが普通に起こります。

見直しのために問題の画面に戻ると、選択肢の順序がランダムに並べ直されます。つまり、後で解答するために「C」とメモしておいても、戻った画面の「C」は最初に見た「C」と同じとは限らないということです。

このことを知っていれば、落とし穴にはまることはありません。メモを残しておくなら、選択肢の記号ではなく、正解だと思う選択肢で使われている言葉にしましょう。

“見直しのために問題の画面に戻ると、選択肢の順序がランダムに並べ直されます。”

 

その8 – 落ち着いて、きちんと読む

試験中に平常心を保つのは難しいものです。それでも努めて冷静に、落ち着いて問題を読むようにします。あわてて文章を読み飛ばしてしまっては、元も子もありません。

まずは設問全体と、解答の選択肢をしっかり読むこと。長文の問題や、複数の部分に分かれている問題もあるため、解答を選ぶ前に、設問の意図を正しく理解することが大切です。

“あわてて文章を読み飛ばしてしまっては、元も子もありません。”

紙と鉛筆を使える試験センターで受験する場合は、重要な言葉や略語を書き留めておくと、複雑な問題を解くのに役立つでしょう。

 

大切なのは、あきらめないこと

Salesforce認定資格を取れば、その領域の確かな知識があることを世界に証明できます。誰もが初回で合格するわけではありませんが、それでもいいのです。1回試験を受けるたびに、合格へと確実に近づいていくのですから。

受験後に、試験の合否と領域別のフィードバックがメールで送られてきます。これを読めば、受験ガイドに記載された必要なスキルと照らし合わせて、どこまでできたかを確認できます。

今回は不合格だったとしても、このフィードバックで学習が足りなかったところがわかるので、次回の受験対策に必ず役立つでしょう。

“誰もが初回で合格するわけではありませんが、それでもいいのです。”

大切なのは、あきらめないことです。毎回の受験経験を通して学びを深め、勉強方法も工夫を重ね、次の試験に備えましょう。

 

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様々なスキルの学習や最新トレンドへのキャッチアップを通して、あなたのキャリア変革への一歩を踏み出しましょう。

 

さあ、挑戦してみよう

新たなキャリアに向けて、Salesforce認定資格に挑む気持ちになったでしょうか?十分な学習期間を見込んで受験日を決め、準備を始めましょう。

試験準備に役立つ以下の情報も、ぜひチェックしてください。

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資格取得でキャリアアップ 認定資格合格体験記

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Mac McConnachie
Salesforce認定資格シニアディレクター

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