2019年4月20日・21日の2日間にわたり、今年も日本最大級の地球環境イベント「アースデイ東京2019」が東京・代々木公園で開催されました。昨年に続いて今年もSalesforceは特別協賛の形で参加。会場で約250あるテントの設営などの準備のための3日、本番2日間のブース運営、会場撤収1日の計6日間を通じて、新卒社員39名を含む、社員165名が計1,850時間のボランティア活動に参加しました。

イベント当日は好天に恵まれ、2日間で来場者数はなんと約11万人!昨年よりさらにパワーアップさせたSalesforceブースも常時大勢のご来場者で賑わい、両日ともに順番待ちの列が途切れないほどの大盛況でした。

 

そもそも “アースデイ”とは? 

 

その歴史は半世紀前の1969年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が環境関連の会議で「地球について考え行動しよう」と提言したことから始まります。翌年の1970年4月22日、米上院議員が環境問題についての討論集会の開催を呼びかけ、これに2,000万人以上ともいわれる人たちが呼応。集会の開かれた4月22日を“地球の日(アースデイ)”とすることを宣言しました。

その後、一大ムーブメントへと発展したアースデイのイベントは、日本においても全国各地で開催されるようになりました。そのうちのひとつ「アースデイ東京」は、2001年の第1回目以降、代々木公園を中心に毎年4月22日前後の週末に開催されるイベントとして定着。現在に至るまで、さまざまな企画を通じ、大気汚染や貧困、食糧不足といった社会的課題に関する情報を発信し続けています。

Salesforceは、1999年の創業以来、「1-1-1モデル」と呼ばれるビジネスと社会貢献を統合した取り組みを続けています。製品の1%、株式の1%、就業時間の1%を利用して地域社会に還元するという社会貢献モデルで、NPOや教育機関に対する自社サービスの提供やコミュニティへの資金的な支援も積極的に行っています。また、年間7日間の「ボランティア有給休暇」の制度を活用して、社員一人ひとりがそれぞれ興味を持ったボランティア活動に参加しています。「アースデイ東京」への参加も、もともとは数年前に社員の一部の有志が参加したことがきっかけです。

またSalesforceには、LGBTQコミュニティの支援をする“Outforce”や 障がいのある社員や障がいを持つ人を家族に持つ社員を支援する “Abilityforce”など、「Ohanaグループ」と呼ばれる社員主導のコミュニティグループがあり、社会的地位の向上や課題解決に取り組んでいます。環境活動を推進する「Earthforce」コミュニティもあり、このメンバーが中心となって環境課題に対する活動の幅を広げており、「アースデイ 東京」においても昨年からは特別協賛として参加するようになりました。

 

未来を切り拓くテクノロジーを子どもたちへ

SDGs達成に向けて3つのプログラムを実施!

 

 

「アースデイ東京2019」のキャッチコピーは、「Everyday Earthday ~地球1個分の暮らし~」。世界自然保護基金(WWF)の試算では、人類が現在のペースで地球資源を消費し続けた場合、2030年には地球もうひとつ分の資源が必要になるとされています。それを踏まえて「アースデイ東京2019」では、国連の採択したSDGs、すなわち「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」など全17項目の“持続可能な開発目標”の達成につながるさまざまな企画を実施。Salesforceのブースでは、以下の3つのプログラムを実施しました。

 

1.プログラミングを体験しよう!

SDGsのひとつ「質の高い教育をみんなに」という目標に沿った企画として、今年も前回同様、プログラミング体験を実施しました。今回はより幅広い年齢のお子さんが楽しめるよう、難易度の異なる2種類を用意。タブレットに描いた魚などの絵を動かすことで、コンピュータ操作やプログラムのしくみについて、遊びながら学ぶことができる「Viscuit(ビスケット)」を使って、大きなモニター上の“海”にたくさんの生き物を泳がせたり、「Hour of Code」を使って、ゲーム感覚で手軽にプログラミングを体験しました。20台以上用意したタブレットは常にフル稼働状態! 熱中する子どもたちの姿を見て、「うちの子にこんな集中力があったなんて……」と驚く保護者の方も多く見受けられました。

 

2.自転車を漕いでスマホ充電にチャレンジ!

「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」というSDGsをテーマに、自転車を漕いで自分のスマホを充電する体験を通じて、エネルギーというものがいかに貴重であるかを実感してもらおうという企画です。実際に漕いでみると、スマホのバッテリーゲージを1%上げるのは予想よりはるかに大変。20代ぐらいの方が全力で漕ぎ続け、「やっと1%上がったー!」と歓声を上げていました。

 

3.VRで海の中を探検しよう!

SDGs「海の豊かさを守ろう」に即して、VR(バーチャルリアリティ)を使い、海底を探検する企画です。きれいな海とはどんなものであるかを知れば、誰もがきっと汚そうとは思わなくなるはず。単にVRを装着するだけでなく、臨場感アップのためハンモックに座り、数分間の海底散歩を楽しんでいただきました。

 

 

イベントに参加した社員の声

 

 

●昨年に続き、Earthdayボランティアの活動をリーダーとしてまとめた大浜さん(写真右)

Salesforce社内には、有志の社員によって運営されるコミュニティがいくつもあり、その中で私は、環境問題に関心のある社員コミュニティ“Earthforce”のリーダーをしています。昨年に続き、今年もイベント事務局の方にも協力してもらって、社内でイベントの認知を高めることからはじめ、メンバーを集め、ブース運営やイベント運営など、様々な形でイベントに参加することができました。

当社のブースで、楽しそうに取り組んでいる子どもたちやその姿を一所懸命写真に撮っているお父さんお母さんを見て、「ああ、その笑顔が欲しかったんだろうな」とこちらまで嬉しくなりました。

正直なところ、私がこうした活動に取り組んでいるのは、ボランティア精神とかそんな大げさな理由からではなく、普段の仕事では接点のない社員や団体と関われるのが嬉しいからなんです。学校生活にたとえて仕事の時間を“授業”とするなら、ボランティア活動は“部活”みたいなもの。あらゆるチームから人が集まり、違ったコミュニケーションやネットワークができるのが本当に楽しい。やっぱりこういう活動って“楽しむ”ことが大事だと思いますし、それが私の目的のひとつですね。

 

●今年、日本で新たに「サステナビリティ」を担当する部署を立ち上げた遠藤さん(写真左)

ご来場者の中に、プログラミング教育が小学校で2020年から必修化されることを今回初めて知り、「プログラミングってなに?どんなことをするの?」という方がいらっしゃったのですが、夢中になっている子どもたちを見て、「なるほど、こういうことか」とより具体的なイメージを持っていただけたようでした。

近年、企業の役割としてサステナビリティ(持続可能性)への取り組みに関心が高まっています。地球環境や資源を将来にわたって持続するには、今すぐ行動することが重要です。セールスフォース・ドットコムも創業以来、「就業時間の1%、株式の1%、製品の1%」を地域社会に還元する「1-1-1モデル」を提唱し、世界をよりよい場所に変えようと取り組んできました。

そういう中で、アースデイ東京に特別協賛として関わるというのは、本当に意味のあること。当社のようなテクノロジーの会社が、環境問題に対してできることはたくさんあると思うからです。今回のアースデイ東京の取り組みや当社の企画が、子どもたちにとって環境問題を身近に感じ、真剣に取り組んでいく第一歩になれば、またテクノロジーで社会問題を解決するためのアイデアやセンスを身につけるきっかけになればいいな、と思います。

 

●昨年に続き、今年もボランティアとして子どもたちのプログラミングをサポートした鷺島さん

昨年に続いてプログラミングをお手伝いしていますが、とにかく子どもたちの集中力と熱気が本当にすごい! みんな黙々とタブレットで絵を描いて、それがモニター上の“海”で泳いでいるのを見つけたときには、「僕の魚、いたー!」とすごく嬉しそうで。あと、驚いたと同時に嬉しかったのは、去年当社のブースに来た小学1年生ぐらいの男の子が、今年もまた来てくれたこと。慣れた手つきで操作して、帰り際に「また来年!」といってくれたので、来年もがんばらなくちゃと思いました(笑)。

 

●アースデイのボランティアは2回目。今年も子どもたちのプログラミングをサポートした吉川さん

今年は、プログラミング体験を2種類に増やして対象年齢の間口が広がったので、去年のように「難しくてできない……」っていわれたらどうしよう、という心配をしなくていいのがすごく嬉しいです。何歳になっても、できたときの「わかった!」という子どもたちの笑顔だけは変わらないな、と。来年は、つき添いのお父さんお母さんも一緒に楽しめるようなアプリを用意できたらなと思いました。

当社は主にB to B向けのプロダクトを提供している会社なので、アースデイ東京は、一般の方たちにも「うちはこういう会社で、ボランティア活動にも積極的に取り組んでいますよ」というメッセージを伝えられる、すごくいい場だなと思います。

 

●今年初めてアースデイのボランティア澤口さん

アースデイには今回初めて参加しましたが、大盛況で驚きました。やっぱり環境問題などに対する意識が国全体で変わってきているんだな、と。私たちボランティアと来場したみなさんが一緒になってこのイベントを盛り上げているという実感がありますね。プログラミングってちょっと前までは敷居が高くてとっつきにくいイメージでしたけど、子どもたちや保護者の方たちは、全然そういう感じではなく、本当にゲーム感覚で気軽に楽しんでいますね。やっぱり小学校での必修化をきっかけに意識が変わり始めているのかなと、そこがちょっと意外でした。いずれにしても、順番待ちの子がこんなに出るなら、できれば来年はスペースを倍ぐらいに拡張したいです。

 

 

EVERY BUSINESS CAN BE A PLATFORM for CHANGE

 

いま、世界中で起きている環境課題や社会課題の解決において、ビジネスが果たす役割は大きいと考えています。だからこそ、私たちの持つリソースやテクノロジーを最大限に活用して、よりよい社会の実現を目指し、今後も社会や地球環境に貢献できるよう取り組んでいきます。Salesforceのサステナビリティへの取り組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。