※本ブログは、米国で発表したAnnouncing myIoT: The Internet of Trailblazers, Powered by Salesforceの翻訳版です。
先日、セールスフォース・ドットコムのパートナーであるCiscoが発表した興味深いニュースがありました。
Ciscoが実施した最新調査によると、IoT(Internet of Things)の取組みの60%は概念実証(PoC)の段階で行き詰まり、全面的に成功させたことのある企業は26%にすぎませんでした。さらに悪いことに、完了したプロジェクトの3分の1は、成功と見なされていません。
セールスフォース・ドットコムがIoT分野に参入した理由は、こうした調査結果にあります。私たちは、当社のCustomer Trailblazer(トレイルブレイザー、先駆者)が顧客を魅了して実質的なビジネス価値を高めるために、IoTに取り組もうとしていることを知っています。セールスフォース・ドットコムは第4次産業革命を支えるテクノロジーの民主化を推進する中で、システム開発のスキルレベルに関係なく、誰もがIoTと顧客データを組み合わせることで、よりインテリジェントでプロアクティブな新しいカスタマーエクスペリエンスを創出できるようになることの将来性に気づきました。そこでこの度、次世代のSalesforce IoTであるmyIoTを発表します。
myIoTは、IoTプロジェクトで課題に直面していたり、成果を出せていないビジネスリーダーから聞いた話に対するセールスフォース・ドットコムのソリューションです。もはや、IoTソリューションを構築する開発者と、IoTデータを利用してビジネスの成功を追い求めるセールス、マーケティング、サービスチーム間に壁はありません。myIoTによって、フルスタック開発者からシステム管理者、ビジネスユーザー、一般の開発者まで、あらゆるTrailblazerはIoTの規模でデータを収集し、リアルタイムのルールを用いてアクションをトリガーし、Salesforceの力を活かして、セールス、サービス、マーケティングのビジネスプロセスを通じてプロアクティブに顧客対応をすることができます。
こうした理念に沿って設計されたIoT Explorerは、誰もがIoTデータを活用してセールス、サービス、マーケティングのビジネスプロセスを再構築し、さらに繰り返し利用可能で、導入できるように支援します。
IoT Explorerの特長は以下のとおりです:
● ローコードのオーケストレーション:ビジネスプロセス構築のために開発者を雇う余裕のある企業はほとんどなく、最先端のIoTビジネスプロセスともなればなおさらです。IoT Explorerは、使いやすいローコードインターフェースを備えています。ビジネスユーザーはポイント&クリックの操作で、任意のコネクテッドデバイスに対するルールベースの自動化を実現することができます。たとえば製造会社の管理者は、工場のロボットがコンポーネント故障アラートを発したら、サービスコールをトリガーするように自動ワークフローを構築することができます。
● 顧客コンテキスト:コンテキストがなければ、データに価値はありません。高価なコネクテッドデバイスを修理するサービスエージェントは、その故障がこの1週間で2回目なのか、あるいは正常なデバイスのための定期点検なのかを知っておく必要があります。営業チームは、現行機器の耐用年数がもうすぐ終わりそうであると分かれば、プロアクティブなセールスチャンスを見極めることができます。デバイス、センサー、アプリデータをSalesforce Platformにつなぐことで、IoT Explorerはすべての顧客コンテキストをユーザーの手中にもたらします。
● 顧客とのプロアクティブなエンゲージメント:これこそが、IoT Explorerの中心的な価値です。常に先を見てセールス、サービス、マーケティングを行うことができ、さらに、これらの部門における顧客とのエンゲージメントは統合されます。たとえば、地域の自動車ディーラーでサービスコールのスケジュール設定を担当している管理者は、自動車が特定の走行距離に達したらサービスコールをトリガーするという、ワークフローを自動化できるように構築することができます。その自動車の点検を担当するサービスチームは、車両の履歴をすべて把握できれば、耐用年数がもうすぐ終わりそうな場合にプロアクティブなセールスチャンスに結び付けられるかもしれません。
デバイス、センサー、アプリケーションデータをSalesforce Platformに簡単に紐づけ、その力をユーザーの手中にもたらすことで、myIoTは全世界の「Internet of Trailblazers」の創造力を解き放ちます。