今年3月に、セールスフォース・ドットコムはIBMとの画期的なグローバル戦略パートナーシップを発表しました。半年にわたって、IBMのチームとともに懸命に取り組んできましたが、このたび、両社による新しい共同ソリューションの第一弾を提供開始します。これにより、これまでにないスピードで、スマートな意思決定をくだすことが可能になります。

IBM Cloud Integration for Salesforce

業界をリードするIBMの統合プラットフォームである「IBM Cloud Integration」により、お客様はオンプレミスシステムやSalesforce内にあるクラウドデータソースを直接統合することができるようになります。これにより、お客様はSalesforceにあるデータを直接見ることが可能になり、数分でデータソース間の統合フローを強固に構築することができるようになります。

たとえば、投資アドバイザーは、IBM Cloud Integrationから個々の投資プロファイルやリスクプロファイルなどのクライアントデータと、金融動向や公共のマクロ経済の情報をSalesforce上で統合することができます。これにより、顧客は充分な判断材料を得た状態で、スマートな意思決定をくだすことができます。

IBM Cloud Integration for Salesforceに関する詳細はこちら(英語)をご参照ください。

新しいSalesforce Garagesによるグローバル展開

IBM傘下のBluewolfは、世界の主要市場にSalesforceカスタマー・エンゲージメント・センターを新たに開設することにより、グローバル・プロフェッショナル・サービスを拡大しています。新しいBluewolf Salesforce Garageは、BluewolfのSalesforceに関する豊富なノウハウ、戦略、およびデリバリー能力と、コグニティブおよびデザイン思考におけるIBMのリーダーシップを組み合わせることで、Bluewolfのグローバルなコンサルティング・アプローチにさらなるスピードとスケールをもたらし、あらゆる規模の企業のデジタル変革を促進します。

先端技術によって可能になったBluewolfの独自のアプローチ「Bluewolf Sightline」によって支えられたGarageは、Salesforceに関するDevOpsのサポートなどの新しい独自サービスに対応できるように十分にトレーニングされたフルタイムのローカル・リソースとして、グローバルなお客様にシームレスな顧客体験を提供します。

Weather Company Insights for Salesforce

気象に起因する企業の損失は年間5,000億ドルを超えています。しかし、これからは、IBM傘下のThe Weather Companyが提供する気象データをSalesforce内で直接利用することが可能となり、気象状況により迅速かつインテリジェントに対応して意思決定の改善、顧客満足度の向上、および効率化を図ることが可能になります。The Weather Company Data Packages for Salesforceを使用すれば、気象に関する知見を統合して、より的確で十分な情報にもとづいた意思決定を行うためのアプリケーションやプロセスを構築することができます。

The Weather Companyは、Salesforce AppExchange上で3つの新しいLightningコンポーネントを提供しています。このコンポーネントは、顧客とのやり取りを知らせる気象に関するインサイトの提供や、ビジネスパフォーマンスの向上をSalesforceインターフェース上で直接実現できる初のサービスとなります。

  • Weather Focus:顧客との接触やアカウント・レコードのコンテキストにおいて考えられる気象の影響を可視化します。たとえば、運輸・物流会社は、The Weather Companyが提供する気象予測データをSalesforce内で表示させ、予測された気象状況に応じて配達ルートやスケジュールを自動的に更新することができます。
  • Weather Recorder:特定の日時の気象データをケース記録として保存することを可能にします。たとえば、保険代理店は、気象情報をSalesforceに直接保存しておき、悪天候によって生じた損害保険金の請求を申し立てる顧客に対するケース記録として用いることができます。保険会社は、この情報をリスクの評価や保険金支払請求の審査に使用し、詐欺などの不正行為の被害を最小限に抑えることができます。
  • Scheduling Assistant:Field Service Lightningの標準的なスケジューリングの拡張機能が強化されており、予測される気象状況にもとづき、最適な待ち合わせ時間の選択を支援します。たとえば、高速道路の再舗装を行うチームは、Scheduling Assistantを使用することで、道路工事に最適な気象状況に合わせて作業スケジュールを最適化することができます。

The Weather Company Lightningのコンポーネントは、すぐに利用できる気象機能を提供します。さらに、より強力な気象データ・パッケージをご購入いただくことで、さらに役立つ気象にもとづく知見をSalesforce内で直接取得することができます。The Weather Company Lightningコンポーネントと同じコードを使用して、この強力な気象データを有効に活用するための開発者情報をGitHubで紹介しています。

また、セールスフォース・ドットコムのTrailheadプロジェクトである「Incorporate Data from The Weather Company in Salesforce」で、カスタマーエクスペリエンスの強化に向けた気象データの利用法を誰もが簡単に学ぶことができます。これは、The Weather CompanyとSalesforceの統合をカスタマイズについて、ハンズオンを開発者に提供するものです。

現在、T-Mobile、Telus、Wisdom Treeなどのお客様にIBMとSalesforceの統合ソリューションをご利用いただいています。IBMとセールスフォース・ドットコムの戦略的パートナーシップの詳細はこちら(英語)からご覧いただけます。

当ブログは、2017年8月31日(現地時間)に米国セールスフォース・ドットコムが公開したブログの抄訳です。原文はこちらをご参照ください。