この16年間、セールスフォース・ドットコムは、まずクラウド、次にソーシャル、モバイル、そして現在のデータサイエンスへと、様々な技術革新を通じてユーザと業界をリードしてきました。
いよいよApple Watch (アップルウォッチ) の発売日が発表されました。
セールスフォース・ドットコムはApple Watchと共にテクノロジーの関わり方を見直し、オフィスにおけるビジネスの進め方を再定義します。
ウェアラブルデバイスによって、企業が顧客やパートナー、従業員、さらには様々な製品まで、これまでとまったく違う新しい環境でつながることができ る、非常に大きな機会が創出されます。実際、Forrester Research社の調査によると、企業役員の68%がウェアラブルは自社の「優先項目」の1つであると回答しています(1)。
そして、ウェアラブルのパーソナルテクノロジーをビジネスユーザの手に届ける、「Salesforce for Apple Watch」をここに発表しました。
Salesforce for Apple Watchは、新しい「Salesforce Analytics Cloud for Apple Watch」、「Salesforce1 for Apple Watch」、「Salesforce Wear Developer Pack for Apple Watch」の3つのメインコンポーネントで構成されています。
『Dreamforce 2014』で発表した Analytics Cloudを通じ、セールスフォース・ドットコムはアナリティクスの新時代を切り拓き、「アナリティクスをすべての人に (analytics for the rest of us)」を実現します。このアナリティクスはすべてのユーザのエンパワメントを実現し、情報の分析から得られた知見を実際の行動に変える最後のギャップを 埋める役割を果たします。Analytics Cloudは、Salesforceだけでなく非常に幅広いソースからのデータを活用することができ、視覚的に分かりやすく直観的なモバイルインター フェースを通じてユーザに提供します。ユーザはモバイルのホーム画面からワンクリックでパフォーマンス指標を確認できると共に、オリジナルのデータセット をドリルダウンすることで、製品の売上が最も順調な場所、予測と実績の比較、取引先の責任者等など・・・多岐に渡る範囲の知見を手にすることができます。
このようなAnalytics Cloudの価値あるデータへ、Apple Watchから直接アクセスすることが可能になるのです。Salesforce Analytics for Apple Watchは、データを探索して新たな知見を発見し、様々なダッシュボードやレンズを通して実際の行動に変えるための、パーソナルツールを提供します。ま た最近使用したダッシュボードをスワイプで即座に表示させたり、ハンドオフ機能を使ってApple WatchとiPhoneをシームレスに切り替えたりできるだけでなく、音声検索機能を使ってレポートの呼び出しやダッシュボードの表示、その他の情報の 検索などを行うことができます。このアプリケーションは2015年4月に一般提供開始の予定で、Analytics Cloudのライセンスユーザは無料で利用できます。
Salesforce1 Mobile Appに よって、すでにあらゆる層のユーザが携帯電話を通じてビジネスを進めることが可能になりましたが、真のモバイルワークフォースへの進化に向けた次のステッ プ、それが「Salesforce1 for Apple Watch」です。Salesforce1 for Apple Watchは営業担当者、サービスエージェント、マーケターをはじめ、様々な役割のビジネスユーザに向けた簡単手軽なパーソナル通知機能を提供します。た とえば営業部門のマネージャであれば、割引の承認を求めるリクエストを受け取り、その処理を行うことをすべて腕時計のインターフェースで実行できます。ま たカスタマーサービスのマネージャであれば、重要なケースのエスカレーションがあった場合や、顧客からのコール待ち時間がしきい値を超えた場合などにア ラートを受け取ることができます。デジタルマーケターであれば、マーケティングキャンペーンが目標を上回ったときにアラートを受け取ることができます。一 般の従業員であれば、自分が属しているコミュニティで重要なトピックのアップデートを受け取ることができます。
Salesforce1 for Apple Watchの通知機能は、今年第3四半期に一般提供開始の予定です。
さらに、オープンソースの「Salesforce Wear Developer Pack for Apple Watch」によって、200万を超えるSalesforce1の開発者が、Apple Watch向けのエンタープライズアプリを構築し、Salesforce1 Platformに直接統合することができます。Wear for Apple Watchは、開発者がウェアラブル向けアプリケーション構築の最も重要な要素であるユーザインターフェースに集中できる環境と共に、 Salesforce1 PlatformのID、セキュリティ、その他の共有サービスをコードの最初の1行から提供します。またSalesforce Wear Developer Packは、エンタープライズ認証の実装と一般的なパターン、Salesforce API通知、Salesforce Mobile SDKレスポンスオブジェクトの結果を提供します。
2014年6月に発表されたSalesforce Wear Developer Packは、様々なデバイス向けのサンプルコード、ドキュメンテーション、デモンストレーション、リファレンスアプリを提供します。現在すでに Android Wear、ARM、Epson Moverio、Fitbit、Google Glass、Jawbone UP、Meta Glasses、Myo from Thalmic、Nymi from Bionym、Oculus Rift、OMSignal、Pebble、Philips、Samsung Gear II、Vuzix M100 Smart Glassesをサポートしており、その対象は今も広がり続けています。
今回の発表をうけ、多くの人が新しいApple Watchが消費者にもたらすメリットを頭に浮かべると思いますが、私たちは企業と顧客をこれまでになかったまったく新しい環境でつながることを可能にす るSalesforce for Apple Watchの素晴らしい力に注目していただければと思います。
ダニエル・デボウ著 2015年3月9日ブログ翻訳
ダニエル・デボウ (Daniel Debow) はセールスフォース・ドットコムの新興テクノロジー担当シニア・バイスプレジデントです。
Salesforce for Apple Watchの詳細はこちらをご覧ください。
1『Five Urgent Truths About The Future Of Wearables That Every Leader Should Know』 (Forrester Research社、2014年12月8日)